PostgreSQL 固有のフォームフィールドとウィジェット¶
これらのフィールドやウィジェットはすべて django.contrib.postgres.forms
モジュールから利用できます。
フィールド¶
SimpleArrayField
¶
- class SimpleArrayField(base_field, delimiter=',', max_length=None, min_length=None)¶
配列にマップされるフィールド。HTMLの
<input>
で表されます。- base_field¶
これは必須の引数です。
配列のもととなるフォームフィールドを指定します。これは HTML のレンダリングには使われませんが、送信されたデータを処理し、それを検証するために使われます。たとえば:
>>> from django import forms >>> from django.contrib.postgres.forms import SimpleArrayField >>> class NumberListForm(forms.Form): ... numbers = SimpleArrayField(forms.IntegerField()) ... >>> form = NumberListForm({"numbers": "1,2,3"}) >>> form.is_valid() True >>> form.cleaned_data {'numbers': [1, 2, 3]} >>> form = NumberListForm({"numbers": "1,2,a"}) >>> form.is_valid() False
- delimiter¶
これはオプションの引数で、デフォルトはコンマ
,
です。この値は送信されたデータを分割するために使用されます。多次元データに対してSimpleArrayField
を連結できます:>>> from django import forms >>> from django.contrib.postgres.forms import SimpleArrayField >>> class GridForm(forms.Form): ... places = SimpleArrayField(SimpleArrayField(IntegerField()), delimiter="|") ... >>> form = GridForm({"places": "1,2|2,1|4,3"}) >>> form.is_valid() True >>> form.cleaned_data {'places': [[1, 2], [2, 1], [4, 3]]}
注釈
フィールドは区切り文字のエスケープをサポートしていないので、区切り文字が元のフィールド内で有効な文字である場合には注意してください。区切り文字は1文字である必要はありません。
- max_length¶
これはオプションの引数で、配列が指定された長さを超えていないことを検証します。
- min_length¶
これはオプションの引数で、配列が少なくとも指定された長さに達していることを検証します。
ユーザーフレンドリーなフォーム
SimpleArrayField
は、ほとんどの場合、特に使いやすいものではありませんが、クライアントサイドのウィジェットからサーバーに送信するデータをフォーマットする便利な方法です。
SplitArrayField
¶
- class SplitArrayField(base_field, size, remove_trailing_nulls=False)¶
このフィールドは、ベースとなるフィールドを固定回数複製することで配列を処理します。
- base_field¶
これは必須の引数です。繰り返すフォームフィールドを指定します。
- size¶
これは、ベースとなるフィールドが使用される固定の回数です。
- remove_trailing_nulls¶
デフォルトでは
False
に設定されています。False
に設定すると、繰り返されたフィールドのそれぞれの値が保存されます。True
に設定すると、末尾の値が空白の場合、その値は結果から取り除かれます。基となるフィールドがrequired=True
で、かつremove_trailing_nulls
がTrue
の場合、末尾にのみ null 値が許され、その値は取り除かれます。例:
SplitArrayField(IntegerField(required=True), size=3, remove_trailing_nulls=False) ["1", "2", "3"] # -> [1, 2, 3] ["1", "2", ""] # -> ValidationError - third entry required. ["1", "", "3"] # -> ValidationError - second entry required. ["", "2", ""] # -> ValidationError - first and third entries required. SplitArrayField(IntegerField(required=False), size=3, remove_trailing_nulls=False) ["1", "2", "3"] # -> [1, 2, 3] ["1", "2", ""] # -> [1, 2, None] ["1", "", "3"] # -> [1, None, 3] ["", "2", ""] # -> [None, 2, None] SplitArrayField(IntegerField(required=True), size=3, remove_trailing_nulls=True) ["1", "2", "3"] # -> [1, 2, 3] ["1", "2", ""] # -> [1, 2] ["1", "", "3"] # -> ValidationError - second entry required. ["", "2", ""] # -> ValidationError - first entry required. SplitArrayField(IntegerField(required=False), size=3, remove_trailing_nulls=True) ["1", "2", "3"] # -> [1, 2, 3] ["1", "2", ""] # -> [1, 2] ["1", "", "3"] # -> [1, None, 3] ["", "2", ""] # -> [None, 2]
HStoreField
¶
- class HStoreField¶
HStoreField
向けにJSONエンコードされたデータを受け付けるフィールドです。全ての値 (nullを除く) を文字列にキャストします。HTMLの<textarea>
で表現されます。ユーザーフレンドリーなフォーム
HStoreField
は、ほとんどの場合、特に使いやすいものではありませんが、クライアントサイドのウィジェットからサーバーに送信するデータをフォーマットする便利な方法です。注釈
与えられたフィールドに対して有効なキーを要求したり、制限したりすることが有用な場合があります。これは
KeysValidator
を使って行うことができます。
範囲フィールド¶
このグループのフィールドは、範囲データを受け取るための同様の機能を共有しています。これらは MultiValueField
に基づいています。これらのフィールドは、1つの省略された値を境界のない範囲として扱います。また、下限値が上限値より大きくないことを検証します。これらのフィールドは全て RangeWidget
を使用しています。
IntegerRangeField
¶
- class IntegerRangeField¶
IntegerField
に基づいて、入力をdjango.db.backends.postgresql.psycopg_any.NumericRange
に変換します。IntegerRangeField
とBigIntegerRangeField
のデフォルトです。
DecimalRangeField
¶
- class DecimalRangeField¶
DecimalField
に基づいて、その入力をdjango.db.backends.postgresql.psycopg_any.NumericRange
に変換します。DecimalRangeField
のデフォルトです。
DateTimeRangeField
¶
- class DateTimeRangeField¶
DateTimeField
クラスに基づいて、その入力をdjango.db.backends.postgresql.psycopg_any.DateTimeTZRange
に変換します。これはDateTimeRangeField
のデフォルトです。
DateRangeField
¶
- class DateRangeField¶
DateField
に基づいて、その入力をdjango.db.backends.postgresql.psycopg_any.DateRange
に変換します。 これはDateRangeField
のデフォルトです。
ウィジェット¶
RangeWidget
¶
- class RangeWidget(base_widget, attrs=None)¶
すべての範囲フィールドで使用されるウィジェット。
MultiWidget
を基にしています。RangeWidget
は1つの必須引数を持ちます:- base_widget¶
RangeWidget
は、base_widget
の 2値タプルを構成します。
- decompress(value)¶
例えば
DateRangeField
のようなフィールドの "圧縮された" 値を一つ受け取り、下界と上界を表すタプルを返します。