モデルインスタンスリファレンス

このドキュメントでは、Model API の詳細を説明しています。モデルデータベースクエリ ガイドにある説明を前提としていますので、このドキュメントを読む前にこの 2 つを読んでおいた方がよいでしょう。

このドキュメント全体を通して、データベースクエリガイド で使った Weblog モデル例 を使用します。

オブジェクトを作成する

モデルの新しいインスタンスを作成するには、他の Python クラスと同様に単にインスタンス化してください:

class Model(**kwargs)[ソース]

キーワード引数は、シンプルに、モデル内で定義したフィールドの名前です。モデルをインスタンス化しても、データベースには何もしないことに注意してください。データベースとやり取りするには save() を使う必要があります。

注釈

__init__ メソッドをオーバーライドしてモデルをカスタマイズする誘惑に駆られるかもしれません。その場合は、とは言え、あらゆる変更がモデルインスタンスを保存しないように、呼び出しシグネチャを変更しないように配慮してください。__init__ をオーバーライドするのではなく、以下のいずれかのアプローチを試してみてください:

  1. モデルクラスにクラスメソッドを追加する:

    from django.db import models
    
    class Book(models.Model):
        title = models.CharField(max_length=100)
    
        @classmethod
        def create(cls, title):
            book = cls(title=title)
            # do something with the book
            return book
    
    book = Book.create("Pride and Prejudice")
    
  2. 独自のマネジャーにメソッドを追加する (通常推奨される方法です):

    class BookManager(models.Manager):
        def create_book(self, title):
            book = self.create(title=title)
            # do something with the book
            return book
    
    class Book(models.Model):
        title = models.CharField(max_length=100)
    
        objects = BookManager()
    
    book = Book.objects.create_book("Pride and Prejudice")
    

モデルの読み込みをカスタマイズする

classmethod Model.from_db(db, field_names, values)[ソース]

from_db() メソッドを使うと、データベースから読み込むときのモデルインスタンス作成をカスタマイズすることができます。

引数 db はモデルを読み込む対象となるデータベースへのエイリアスになります、 field_names は読み込まれるすべてのフィールドの名前を持ち、そして valuesfield_names 内各フィールドに対応した値を持ちます。 field_namesvalues と同じ並び順になります。モデルのフィールドが全て存在する場合、 values はその順番が __init__() が期待する順番である事が保障されます。つまり、そのインスタンスは cls(*values) によって生成されえます。いずれかのフィールドが遅延評価されている場合、そのフィールドは field_names 内に出現しません。その場合、存在しない各フィールドには django.db.models.DEFERRED の値が設定されています。

新たなモデルを作る事に加え、 from_db() メソッドでは新たなインスタンスの属性 _state 内に adding および db フラグを設定しなければなりません。

以下はデータベースから読みだされたフィールドの初期値をどのように保存しているのかについてを示した例です:

from django.db.models import DEFERRED

@classmethod
def from_db(cls, db, field_names, values):
    # Default implementation of from_db() (subject to change and could
    # be replaced with super()).
    if len(values) != len(cls._meta.concrete_fields):
        values = list(values)
        values.reverse()
        values = [
            values.pop() if f.attname in field_names else DEFERRED
            for f in cls._meta.concrete_fields
        ]
    instance = cls(*values)
    instance._state.adding = False
    instance._state.db = db
    # customization to store the original field values on the instance
    instance._loaded_values = dict(zip(field_names, values))
    return instance

def save(self, *args, **kwargs):
    # Check how the current values differ from ._loaded_values. For example,
    # prevent changing the creator_id of the model. (This example doesn't
    # support cases where 'creator_id' is deferred).
    if not self._state.adding and (
            self.creator_id != self._loaded_values['creator_id']):
        raise ValueError("Updating the value of creator isn't allowed")
    super().save(*args, **kwargs)

上の例ではその機能を明らかにするため from_db() の実装を全て行いました。この実装を行う場合では当然 from_db() メソッドから super() を呼び出すだけでもかまいません。

データベースからオブジェクトを再読み込みする

モデルのインスタンスからあるフィールドを削除した場合、再度アクセスする事でその値をデータベースから再読み込みします:

>>> obj = MyModel.objects.first()
>>> del obj.field
>>> obj.field  # Loads the field from the database
Model.refresh_from_db(using=None, fields=None)[ソース]

データベースからモデルの値を再読み込みする必要が有る場合は、 refresh_from_db() メソッドを利用できます。引数なしでこのメソッドを呼び出した場合は以下の処理が行われます:

  1. モデル上の遅延評価されない全てのフィールドはその時点でデータベース上に存在する値に更新されます。
  2. Any cached relations are cleared from the reloaded instance.

データベースからはフィールドのみが再読み込みされます。それ以外のアノテーションのようなデータベース依存の値は更新されません。いずれの @cached_property 属性等も同様にクリアされる事はありません。

再読み込みはインスタンスを読み込むデータベースから、もしくはインスタンスがデータベースから読み込まれない場合はデフォルトのデータベースから行われます。 using 引数は再読み込みを行うデータベースを強制的に設定する際に用いることができます。

読み込むフィールドのセットを強制的に設定するには fields 引数を用いる事ができます。

例えば、update() の呼び出しによって期待する更新が行われたかをテストするため、以下のようなテストを書くことができます:

def test_update_result(self):
    obj = MyModel.objects.create(val=1)
    MyModel.objects.filter(pk=obj.pk).update(val=F('val') + 1)
    # At this point obj.val is still 1, but the value in the database
    # was updated to 2. The object's updated value needs to be reloaded
    # from the database.
    obj.refresh_from_db()
    self.assertEqual(obj.val, 2)

遅延評価されているフィールドにアクセスした場合、その遅延評価されるフィールドの読み込みはこのメソッドを経由する事に注意してください。そのため遅延評価の読み込みがどのように行われるかを独自に設定する事が可能です。以下の例は遅延評価するフィールドが再読み込みされた時どのようにしてインスタンス上のフィールド全てを再読み込みできるかを示しています:

class ExampleModel(models.Model):
    def refresh_from_db(self, using=None, fields=None, **kwargs):
        # fields contains the name of the deferred field to be
        # loaded.
        if fields is not None:
            fields = set(fields)
            deferred_fields = self.get_deferred_fields()
            # If any deferred field is going to be loaded
            if fields.intersection(deferred_fields):
                # then load all of them
                fields = fields.union(deferred_fields)
        super().refresh_from_db(using, fields, **kwargs)
Model.get_deferred_fields()[ソース]

対象となるモデルにおいて現在評価を遅延している全てのフィールドの属性名を持った集合を返すヘルパーメソッドです。

オブジェクトを検証 (バリデーション) する

モデルのバリデーションには 3 つのステップがあります:

  1. モデルフィールドを検証する - Model.clean_fields()
  2. モデル全体を検証する - Model.clean()
  3. フィールドの一意性を検証する - Model.validate_unique()

モデルの full_clean() メソッドを使うと、3 つ全てのステップが実行されます。

ModelForm を使っているとき、is_valid() の呼び出しは、フォーム上に含まれる全てのフィールドに対して、これらの検証ステップを実行します。詳しくは ModelForm ドキュメント を参照してください。検証エラーを自分でコントロールしたい場合、もしくは ModelForm から検証を必要とするフィールドを除外した場合は、モデルの full_clean() メソッドだけを呼び出す必要があります。

Model.full_clean(exclude=None, validate_unique=True)[ソース]

このメソッドは、Model.clean_fields()Model.clean()、そして Model.validate_unique() (validate_uniqueTrue の場合) をこの順序で呼び出し、3 つ全てのステージでのエラーを含む message_dict 属性を持つ ValidationError を投げます。

省略可能な exclude 引数は、検証とクリーニングから除外するフィールド名のリストに使います。ModelForm は、この引数をフォーム上に存在しないフィールドを検証対象から除外するために使います。これは、エラーが発生してもユーザーによって修正できないからです。

モデルの save() メソッドを呼んだときでも full_clean() は自動的に 呼ばれない ことに注意してください。手動で作ったモデルに対して 1 ステップでモデル検証をしたいときには、手動で呼び出す必要があります。例えば:

from django.core.exceptions import ValidationError
try:
    article.full_clean()
except ValidationError as e:
    # Do something based on the errors contained in e.message_dict.
    # Display them to a user, or handle them programmatically.
    pass

full_clean() が行う最初のステップは、個々のフィールドをそれぞれクリーニングすることです。

Model.clean_fields(exclude=None)[ソース]

このメソッドはモデル上の全てのフィールドを検証します。オプションの exclude 引数には検証の対象から除外したいフィールド名のリストを渡すことができます。いずれかのフィールドで検証に失敗した場合は ValidationError が送出されます。

full_clean() の第二段階では Model.clean() を呼び出します。このメソッドはモデル独自のバリデーションにオーバーライドされます。

Model.clean()[ソース]

このメソッドは、独自のモデルバリデーションを提供するために使い、必要な場合はモデルの属性を修正できます。例えば、フィールドに対して自動的に値を提供したり、複数のフィールドにアクセスする必要のガルバリデーションを実施できます:

import datetime
from django.core.exceptions import ValidationError
from django.db import models
from django.utils.translation import gettext_lazy as _

class Article(models.Model):
    ...
    def clean(self):
        # Don't allow draft entries to have a pub_date.
        if self.status == 'draft' and self.pub_date is not None:
            raise ValidationError(_('Draft entries may not have a publication date.'))
        # Set the pub_date for published items if it hasn't been set already.
        if self.status == 'published' and self.pub_date is None:
            self.pub_date = datetime.date.today()

ただし、Model.full_clean() と同様に、モデルの clean() メソッドは、save() メソッドが呼ばれたときには実行されないことに注意してください。

上の例では、Model.clean() により発生した ValidationError 例外は文字列によりインスタンス化されていたので、特別なエラーディクショナリのキー NON_FIELD_ERRORS に保存されます。このキーは、特定のフィールドではなくモデル全体に関連付けられたエラーに使用します:

from django.core.exceptions import NON_FIELD_ERRORS, ValidationError
try:
    article.full_clean()
except ValidationError as e:
    non_field_errors = e.message_dict[NON_FIELD_ERRORS]

例外を特定のフィールドにアサインするには、ディクショナリで ValidationError をインスタンス化し、キーにフィールド名を指定してください。上記の例を変更して、pub_date フィールドにエラーをアサインします:

class Article(models.Model):
    ...
    def clean(self):
        # Don't allow draft entries to have a pub_date.
        if self.status == 'draft' and self.pub_date is not None:
            raise ValidationError({'pub_date': _('Draft entries may not have a publication date.')})
        ...

Model.clean() 実施中に複数フィールドでエラーを発見した場合、ディクショナリを渡してエラーにフィールド名をマップすることもできます:

raise ValidationError({
    'title': ValidationError(_('Missing title.'), code='required'),
    'pub_date': ValidationError(_('Invalid date.'), code='invalid'),
})

最後に、full_clean() でモデル上のユニーク制限をチェックします。

ModelForm 内に表示されないフィールドに対してフィールド特有のバリデーションエラーを発生させる方法

(Meta.fieldsMeta.exclude で制限されて) モデルフォームに表示されないフィールドに対して Model.clean() 内でバリデーションエラーを発生させることはできません。やろうとしても、ValueError が発生します。これは、バリデーションエラーが除外されたフィールドと関連付けることができないからです。

このジレンマに対応するには、Model.clean_fields() をオーバーライドすることです。これはバリデーションから除外されたフィールドのリストを受け取ります。例えば:

class Article(models.Model):
    ...
    def clean_fields(self, exclude=None):
        super().clean_fields(exclude=exclude)
        if self.status == 'draft' and self.pub_date is not None:
            if exclude and 'status' in exclude:
                raise ValidationError(
                    _('Draft entries may not have a publication date.')
                )
            else:
                raise ValidationError({
                    'status': _(
                        'Set status to draft if there is not a '
                        'publication date.'
                     ),
                })
Model.validate_unique(exclude=None)[ソース]

このメソッドは clean_fields() と似ていますが、個別のフィールドの値ではなくモデルにおけるユニーク制限を検証します。オプションの exclude 引数により、バリデーションから除外するフィールド名のリストを指定できます。いずれかのフィールドがバリデーションに失敗した場合、ValidationError を発生させます。

validate_unique()exclude 引数を指定した場合、そのうちの 1 つでも含む unique_together 制限はチェックされません。

オブジェクトを保存する

データベースにオブジェクトを保存し直すには、save() を呼び出します:

Model.save(force_insert=False, force_update=False, using=DEFAULT_DB_ALIAS, update_fields=None)[ソース]

保存の動作をカスタマイズしたい場合は、save() メソッドをオーバーライドできます。詳しくは 定義済みのモデルメソッドをオーバーライドする を参照してください。

モデル保存のプロセスには、いくつかの細かな注意点もあります; 以下の各セクションを参照してください。

自動インクリメントのプライマリキー

If a model has an AutoField — an auto-incrementing primary key — then that auto-incremented value will be calculated and saved as an attribute on your object the first time you call save():

>>> b2 = Blog(name='Cheddar Talk', tagline='Thoughts on cheese.')
>>> b2.id     # Returns None, because b doesn't have an ID yet.
>>> b2.save()
>>> b2.id     # Returns the ID of your new object.

There's no way to tell what the value of an ID will be before you call save(), because that value is calculated by your database, not by Django.

For convenience, each model has an AutoField named id by default unless you explicitly specify primary_key=True on a field in your model. See the documentation for AutoField for more details.

pk プロパティ

Model.pk

Regardless of whether you define a primary key field yourself, or let Django supply one for you, each model will have a property called pk. It behaves like a normal attribute on the model, but is actually an alias for whichever attribute is the primary key field for the model. You can read and set this value, just as you would for any other attribute, and it will update the correct field in the model.

Explicitly specifying auto-primary-key values

If a model has an AutoField but you want to define a new object's ID explicitly when saving, just define it explicitly before saving, rather than relying on the auto-assignment of the ID:

>>> b3 = Blog(id=3, name='Cheddar Talk', tagline='Thoughts on cheese.')
>>> b3.id     # Returns 3.
>>> b3.save()
>>> b3.id     # Returns 3.

If you assign auto-primary-key values manually, make sure not to use an already-existing primary-key value! If you create a new object with an explicit primary-key value that already exists in the database, Django will assume you're changing the existing record rather than creating a new one.

Given the above 'Cheddar Talk' blog example, this example would override the previous record in the database:

b4 = Blog(id=3, name='Not Cheddar', tagline='Anything but cheese.')
b4.save()  # Overrides the previous blog with ID=3!

See How Django knows to UPDATE vs. INSERT, below, for the reason this happens.

Explicitly specifying auto-primary-key values is mostly useful for bulk-saving objects, when you're confident you won't have primary-key collision.

If you're using PostgreSQL, the sequence associated with the primary key might need to be updated; see Manually-specifying values of auto-incrementing primary keys.

What happens when you save?

When you save an object, Django performs the following steps:

  1. Emit a pre-save signal. The pre_save signal is sent, allowing any functions listening for that signal to do something.

  2. Preprocess the data. Each field's pre_save() method is called to perform any automated data modification that's needed. For example, the date/time fields override pre_save() to implement auto_now_add and auto_now.

  3. Prepare the data for the database. Each field's get_db_prep_save() method is asked to provide its current value in a data type that can be written to the database.

    Most fields don't require data preparation. Simple data types, such as integers and strings, are 'ready to write' as a Python object. However, more complex data types often require some modification.

    For example, DateField fields use a Python datetime object to store data. Databases don't store datetime objects, so the field value must be converted into an ISO-compliant date string for insertion into the database.

  4. Insert the data into the database. The preprocessed, prepared data is composed into an SQL statement for insertion into the database.

  5. Emit a post-save signal. The post_save signal is sent, allowing any functions listening for that signal to do something.

Django が UPDATE と INSERT を見分ける方法

Django データベースオブジェクトが、オブジェクトの作成と変更に同じ save() メソッドを使うことにお気づきかもしれません。Django は INSERTUPDATE といった SQL ステートメントを抽象化しています。特に、save() を呼び出すとき、Django は以下のアルゴリズムを実行します:

  • オブジェクトのプライマリキー属性が True と評価される値にセットされている場合 (例えば None や空の文字列以外の場合)。Django は UPDATE を実行します。
  • オブジェクトのプライマリキー属性がセット されていない、もしくは UPDATE が何もアップデートしなかった場合、Django は INSERT を実行します。

ここで重要なのは、そのプライマリキーが使われていないことが保証できない場合、新しいオブジェクトを保存するときに明示的にプライマリキーの値を指定しないように気をつけることです。このニュアンスについては、上述の 自動プライマリキーの値を明示的に指定する と下記の INSERT や UPDATE を強制する を参照してください。

In Django 1.5 and earlier, Django did a SELECT when the primary key attribute was set. If the SELECT found a row, then Django did an UPDATE, otherwise it did an INSERT. The old algorithm results in one more query in the UPDATE case. There are some rare cases where the database doesn't report that a row was updated even if the database contains a row for the object's primary key value. An example is the PostgreSQL ON UPDATE trigger which returns NULL. In such cases it is possible to revert to the old algorithm by setting the select_on_save option to True.

INSERT や UPDATE を強制する

まれに、save() に対して SQL の INSERT を強制してフォールバックで UPDATE を実行しない (もしくは逆に: 可能ならば更新をして新しい行を追加しない) ように強制する必要があります。こうしたケースでは、force_insert=Trueforce_update=True パラメータを save() メソッドに渡すことができます。当然のことですが、両方のパラメータを渡すとエラーになります: 追加と更新を同時にはできません!

これらのパラメータを必要とするのは、まれであるべきです。Django は、ほとんどの場合で正しく処理を行い、オーバーライドしようとすると追跡が難しいエラーの原因となります。この機能は応用的な場合のみに使用してください。

update_fields を使うと force_update と同じように更新を強制します。

既存のフィールドに基づいて属性を更新する

現在の値をインクリメントまたはデクリメントするなど、フィールドで単純な算術タスクを実行する必要が生じることがあります。 これを達成する明白な方法は、以下のようにすることです:

>>> product = Product.objects.get(name='Venezuelan Beaver Cheese')
>>> product.number_sold += 1
>>> product.save()

データベースから取得した古い number_sold の値は 10 でした。そして、11 という値がデータベースに書き直されます。

このプロセスは、新しい値の明示的な割り当てではなく、元のフィールド値に対する更新を表現することによって、競合状態を回避しながら 堅牢にすることができます。 Djangoは、このような相対的な更新を行うための F expressions を提供しています。 F expressions を使用すると、上の例は以下のように表されます:

>>> from django.db.models import F
>>> product = Product.objects.get(name='Venezuelan Beaver Cheese')
>>> product.number_sold = F('number_sold') + 1
>>> product.save()

詳しくは、F expressions とこれに対する 更新クエリ内で使う を参照してください。

どのフィールドを保存するか指定する

save() にキーワード引数 update_fields 内でフィールドリストの名前が渡された場合、このリスト内で指定されたフィールドだけが更新されます。これは、オブジェクトの 1 つないし少数のフィールドだけを更新したい場合に望ましいでしょう。データベースで全てのモデルフィールドを更新しないようにすると、実行速度が少し向上します。例えば:

product.name = 'Name changed again'
product.save(update_fields=['name'])

update_fields 引数は文字列を含む任意のイテラブルです。空の update_fields イテラブルは保存をスキップします。None という値は全てのフィールドを更新します。

update_fields を指定すると更新を強制します。

遅延モデルローディング (only()defer()) を通してフェッチされたモデルを保存するとき、DB からロードされたフィールドだけが更新されます。実際には、このケースでは自動的な update_fields が存在します。遅延フィールドの値を追加もしくは変更した場合、フィールドは更新されたフィールドに追加されます。

オブジェクトを削除する

Model.delete(using=DEFAULT_DB_ALIAS, keep_parents=False)[ソース]

オブジェクトに対して SQL DELETE を発行します。これはデータベースでオブジェクトの削除のみを行います; Python のインスタンスはなお存在しまたフィールド内にデータを持ち続けます。このメソッドは削除されるオブジェクトの数とオブジェクトタイプごとの削除の数のディクショナリを返します。

より詳しく (まとめてオブジェクトを削除する方法を含む) については、オブジェクトを削除する を参照してください。

独自の削除動作がほしいときは、delete() メソッドをオーバーライドすることができます。詳しくは 定義済みのモデルメソッドをオーバーライドする を参照してください。

Sometimes with multi-table inheritance you may want to delete only a child model's data. Specifying keep_parents=True will keep the parent model's data.

Pickling objects

When you pickle a model, its current state is pickled. When you unpickle it, it'll contain the model instance at the moment it was pickled, rather than the data that's currently in the database.

You can't share pickles between versions

Pickles of models are only valid for the version of Django that was used to generate them. If you generate a pickle using Django version N, there is no guarantee that pickle will be readable with Django version N+1. Pickles should not be used as part of a long-term archival strategy.

Since pickle compatibility errors can be difficult to diagnose, such as silently corrupted objects, a RuntimeWarning is raised when you try to unpickle a model in a Django version that is different than the one in which it was pickled.

Other model instance methods

A few object methods have special purposes.

__str__()

Model.__str__()[ソース]

The __str__() method is called whenever you call str() on an object. Django uses str(obj) in a number of places. Most notably, to display an object in the Django admin site and as the value inserted into a template when it displays an object. Thus, you should always return a nice, human-readable representation of the model from the __str__() method.

例:

from django.db import models

class Person(models.Model):
    first_name = models.CharField(max_length=50)
    last_name = models.CharField(max_length=50)

    def __str__(self):
        return '%s %s' % (self.first_name, self.last_name)

__eq__()

Model.__eq__()[ソース]

The equality method is defined such that instances with the same primary key value and the same concrete class are considered equal, except that instances with a primary key value of None aren't equal to anything except themselves. For proxy models, concrete class is defined as the model's first non-proxy parent; for all other models it's simply the model's class.

例:

from django.db import models

class MyModel(models.Model):
    id = models.AutoField(primary_key=True)

class MyProxyModel(MyModel):
    class Meta:
        proxy = True

class MultitableInherited(MyModel):
    pass

# Primary keys compared
MyModel(id=1) == MyModel(id=1)
MyModel(id=1) != MyModel(id=2)
# Primary keys are None
MyModel(id=None) != MyModel(id=None)
# Same instance
instance = MyModel(id=None)
instance == instance
# Proxy model
MyModel(id=1) == MyProxyModel(id=1)
# Multi-table inheritance
MyModel(id=1) != MultitableInherited(id=1)

__hash__()

Model.__hash__()[ソース]

The __hash__() method is based on the instance's primary key value. It is effectively hash(obj.pk). If the instance doesn't have a primary key value then a TypeError will be raised (otherwise the __hash__() method would return different values before and after the instance is saved, but changing the __hash__() value of an instance is forbidden in Python.

get_absolute_url()

Model.get_absolute_url()

オブジェクトに対する正式な URL を計算する方法は、get_absolute_url() で定義します。呼び出し元に対して、このメソッドは文字列を返します。この文字列は HTTP を通じてオブジェクトを参照するために使えるものです。

例:

def get_absolute_url(self):
    return "/people/%i/" % self.id

このコードは正しくかつシンプルですが、この種のメソッドを記述するのに最も適した方法です。reverse() 関数が一般的にベストアプローチとなります。

例:

def get_absolute_url(self):
    from django.urls import reverse
    return reverse('people.views.details', args=[str(self.id)])

Django が get_absolute_url() を使う場所の一つが、admin アプリです。オブジェクトにこのメソッドが定義されている場合、オブジェクト編集のページは "View on site" リンクを持つようになり、get_absolute_url() で定義された通りオブジェクトの公開用ビューに直接飛べるようになります。

同様に、Django の他にもいくつか、get_absolute_url() が定義されている場合に使用するものがあります (syndication feed framework など)。 各モデルインスタンスがユニークな URL を持つことが適切な場合、get_absolute_url() を定義すべきです。

警告

リダイレクトポイズニングの可能性を減らすため、検証されていないユーザーの入力を利用した URL の生成は避けてください。

def get_absolute_url(self):
    return '/%s/' % self.name

self.name'/example.com' の場合、上記は '//example.com/' を返します。これは有効な schema relative URL ですが、期待されていた '/%2Fexample.com/' ではありません。

テンプレート内で、ハードコーディングしたオブジェクトの URL ではなく get_absolute_url() を使うのは良い実装方法です。以下のテンプレートコードは悪い例です:

<!-- BAD template code. Avoid! -->
<a href="/people/{{ object.id }}/">{{ object.name }}</a>

以下のテンプレートコードは改善例です:

<a href="{{ object.get_absolute_url }}">{{ object.name }}</a>

The logic here is that if you change the URL structure of your objects, even for something simple such as correcting a spelling error, you don't want to have to track down every place that the URL might be created. Specify it once, in get_absolute_url() and have all your other code call that one place.

注釈

The string you return from get_absolute_url() must contain only ASCII characters (required by the URI specification, RFC 2396) and be URL-encoded, if necessary.

Code and templates calling get_absolute_url() should be able to use the result directly without any further processing. You may wish to use the django.utils.encoding.iri_to_uri() function to help with this if you are using strings containing characters outside the ASCII range.

Extra instance methods

In addition to save(), delete(), a model object might have some of the following methods:

Model.get_FOO_display()

For every field that has choices set, the object will have a get_FOO_display() method, where FOO is the name of the field. This method returns the "human-readable" value of the field.

例:

from django.db import models

class Person(models.Model):
    SHIRT_SIZES = (
        ('S', 'Small'),
        ('M', 'Medium'),
        ('L', 'Large'),
    )
    name = models.CharField(max_length=60)
    shirt_size = models.CharField(max_length=2, choices=SHIRT_SIZES)
>>> p = Person(name="Fred Flintstone", shirt_size="L")
>>> p.save()
>>> p.shirt_size
'L'
>>> p.get_shirt_size_display()
'Large'
Model.get_next_by_FOO(**kwargs)
Model.get_previous_by_FOO(**kwargs)

For every DateField and DateTimeField that does not have null=True, the object will have get_next_by_FOO() and get_previous_by_FOO() methods, where FOO is the name of the field. This returns the next and previous object with respect to the date field, raising a DoesNotExist exception when appropriate.

Both of these methods will perform their queries using the default manager for the model. If you need to emulate filtering used by a custom manager, or want to perform one-off custom filtering, both methods also accept optional keyword arguments, which should be in the format described in Field lookups.

Note that in the case of identical date values, these methods will use the primary key as a tie-breaker. This guarantees that no records are skipped or duplicated. That also means you cannot use those methods on unsaved objects.

Other attributes

DoesNotExist

exception Model.DoesNotExist

This exception is raised by the ORM in a couple places, for example by QuerySet.get() when an object is not found for the given query parameters.

Django provides a DoesNotExist exception as an attribute of each model class to identify the class of object that could not be found and to allow you to catch a particular model class with try/except. The exception is a subclass of django.core.exceptions.ObjectDoesNotExist.

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